2056日目・・・「かすべ・カスベ」とは、北海道で「メガネカスベ(眼鏡糟倍)」などの「エイ」類を指した言葉で、北海道で獲れるモノに「ガンギ(雁木)エイ(かすべ)」、「メガネカスベ(真カスベ・本カスベ)」と「ドブカスベ(水カスベ)」と呼ばれている種類があるらしい。「岩内では、メスをマカスベ、オスをドンと呼んで区別」しているらしい・・・「眼鏡貸(めがねかす)べ」、「交化素(まかす)べ」、「本貸す(ほんかす)べ」?・・・「マカスベ(真滓(糟)べ)」は「任す・巻かす・蒔かす・播かす・撒かす・負かす」の「べ=部・



ーーーーー
 ↓↑
 鱏(魚+覃)、・・・・覃=ドン・タン・シン・エン
              うまい・するどい
              およぶ・のびる
              ひく・ふかい
            譚=物語 ↓↑
              覃=襾(鹵・塩)+亯(早)
              亯=亠+口+日(曰)
               つぼ(壺・壷・坩)ならば
               塩漬けの容器だろう・・・
 鱝(魚+賁)、・・・・賁=ヒ・フン
              かざる・かざり
              美しい彩(あや)もよう
六十四卦の一
大きい
奔(はし)る・・・奔放・奔流
                      火砕流・土石流
              山に掛かる落日の夕陽・・・?
              噴火だろう…?・・・噴煙?
              or
              憤怒、
墳墓カモ・・・?
山火賁(賁 離下 艮上)
              上九、白賁。无咎
             「白賁」は白雲(白煙)か、
                  白雪か、雪崩か?
              咎(罪)め無し・・・潔白?
              自然災害は咎める事が出来ない
 鰩(魚+䍃)・・・・・䍃=ヨウ・長く揺(ゆ)れる
     遙・搖)、・・遥=ヨウ・エウ(はるか・さまよう)
            揺=ヨウ・エウ(ゆれる・ゆする)
              地震(第一類・天文事変)
              地震を云ふ
              恐喝・かつあげ
 海鷂魚=海+䍃+鳥+魚・・・鷂(はしたか・ハイタカ
            兄鷂(このり)=ハイタカの雄
           「疾(はやき・とき)鷹」が語源?
           「オス(兄鷂)は背面が灰色
            腹面に栗褐色の横縞」
           「メス(鷂)」は背面が灰褐色
            腹面の横縞が細かい」
           ならば、
           「灰褐色の鷹」が語源だろう・・・?
 ↓↑
 「エイ」とは「䍃(ヨウ・エウ)の魚」のコトである。すなわち、海中、海底に「ひらひらと揺(ゆ)らめく灰褐色の魚」である。
 「かすべ」
 の名前の由来だが、ブログ記事(秋田のかすべ料理・永井登志樹氏)によれば「米の商売を牛耳っていた近江商人が、「唐(から)の貝(かい・バイ・ハイ・shale)」だといって法外な値段で売りつけたことに由来」するらしいが、「カラカイ」が「かすべ」に繋がる理由説明にはなっていないが、「からかい」=「揄(からかう・揶)=揶揄(ヤユ)=冗談」なのか、実際に法外な商売(売買交換)したのか?・・・更に「かすべ」の語源は「安くて不味(まず)い魚の滓(カス)」という意味から名付けられたという説も述べている。「かすべの干物は関西地方では肥料として使われていた」とも。すると、前説は「ジョーク」だろう・・・だが、「酒粕・酒糟」の「かす=粕・糟」ならば「魚の粕(糟)漬け」である・・・
ーーーーー
 以下は「津軽のことば・231〜240・鳴海助一氏」のブログ記事だが・・・
 ↓↑
ーーーーー
 「かしべ」(2)
 総合日本民俗語彙第一巻・三五一頁の説明がおもしろい。
 ↓↑
 「かすべ(漁)=菅江真澄
  の
  天明五年=1785年(一七〇年前)初秋の旅行記に、
       2016-1785=231・・・1955年の記録
  津軽
  大鰐(おおわに・ダイガク)で、・・・「ワニ」である?
  カスベというのは
  王余魚の類で、
 「カスエイ」という
  魚の乾肉(カンジク)である。・・・眞名(魚)の
                  訓所為(燻製)?
  ・・・ここにとあつて夏の頃、
  エゾ(蝦夷)人がこれを捕って、
  秋味(アキアジ)に積んで来るという。(外ヶ浜風)。
  秋味というのは
  秋の頃
  北海道松前から来る船のことだが、
 「カスベ」という名前も、アイヌ語
 「カシュムベ」と同じ意味のものか
 ↓↑
 去々。また同書に、
 「カスベキ」(漁)=壱岐で鯛(たい)の子をいう、
 とも書いてある。
 また、平凡社大辞典の一説には、
 「粕倍えい・かすべえい」の下の語を略して
 「かすべ」という、とあるが、
 その
 「粕倍」も、前掲の
 「カシュムベ」の転訛の
 「カスベ」の当て字かとも考えられる。
 同書にはまた、
 「雁木(ガンギ)えい類」の方言(東北地方)、
 とも記している。
 なお、
 「王余魚」は、
 「カラエヒ・カラエイ」と読み、
 約(つづ)めて
 「カレイ」となり、
 津軽方言では
 「カレ」と短かくいうようだ。
 これは
 「鰈」の字を当てる。
 要するに
 「かすべ」は
 「鰈」・・・・鰈=魚+枼(ヨウ・テウ・チョウ)
          枼=世+木
            うすいきふだ
            薄くて平ぺったいモノ
 即ち
 「カラエヒ」の一種だ、ということになる。
 源順の和名抄(一〇〇〇年前)にも、
 「加良衣比・俗に加礼比」
 とある。
 「エヒ」の漢字は、むりに示そうとすれば、
 魚扁に「賁」の字などがあるが、
 あまりクドくなるから省略する。
ーーーーー
 と、あった・・・多分、
 「エイ=(鱏、鱝、鰩、海鷂魚)」は「鰈(かれい)」の類いなんだろう。その大きい魚が「かすべ=滓倍・糟倍・粕倍」とした・・・?・・・
 「和名類聚抄=和名抄=倭名抄」は
 「分類体漢和対照辞書
  源順(みなもとのしたごう)撰(せん)」で
 承平年間(931〜938)ごろの成立したらしい・・・
 「源に順(したが)って撰(えらべ)」とは哂っちゃうけれど、
 「加良衣比・加礼比」の漢字の意味通りに考えれば、
 「良い衣(ころも)比べ、加える」
 「禮を比べ、加える」
 である・・・
 で、
 ボクなら
 「かすべ=化術(掛術・仮術)」
 と漢字を当てて説明したいのだが、
 北海道方言の「べ」だが、
 「・・・うんだべ(や・か)、
  ・・・そうだべ(や・か)、
  ・・・やるべ(や・か)、
  ・・・しないべ(や・か)、
  ・・・あるべ(や・か)、
  ・・・ないべ(や・か)」
 は断定、推量、あるいは、促がしのコトバである・・・
 北海道は幕末、明治初期の「文明開化」の最先端の洗礼の地で、その地名は
 「松浦武四郎(文化十五年二月六日=1818年3月12日〜明治二十一年=1888年2月10日・71歳歿)」
 が名付け親である・・・そして、「地図」として明らかにしたのは
 「上総国山辺郡小関村(千葉県山武郡九十九里町小関)」
 で生まれた
 「伊能忠敬(延享二年一月十一日=1745年2月11日〜文化十五年四月十三日=1818年5月17日・73歳没)」
 で、前回、言及した
 「千葉」の・・・千字文、撰の言葉?・・・和邇←鰐?
 「九十九里浜
 の生まれである・・・
 そして、
 「最上徳内(宝暦四年=1754年〜天保七年九月五日=1836年10月14日)」
 「近藤重蔵(明和八年=1771年〜文政十二年六月十六日=1829年7月16日)」
 「間宮林蔵(安永九年=1780年天保十五年二月二十六日=1844年4月13日)」
 などである・・・
 ダイタイからして「北海道=蝦夷」の地形は、ナゼ、「かすべ=エイ」に似ていると云われたのかは、「蝦夷地の地図の全地形」を俯瞰、鳥瞰できた後のコトである・・・「サカナのカスベ」の名前は「北海道の地図」が作成される前に命名されていたのか、どうなのか?・・・アイヌ語(東北語)がオリジナルで、「カシュムベ」であろうが、これを「かすべ」として漢字の「糟倍・粕倍・滓倍」としたのは幕末の人間だろう・・・そして、明治の文明、文化である・・・
 「カレイ(鰈・かれい )」は「かれい・カレイ」であって、「かす(糟・粕・滓)べ(倍)=エイ=(鱏、鱝、鰩、海鷂魚)」ではない・・・
 ↓↑
ーーーーー
 エイ(鱏、鱝、鰩、海鷂魚)
 板鰓亜綱に属する軟骨魚類
 鰓裂が
 体の下面に開くものの総称
 鰓裂が側面に開く
 サメ(鮫)とは区別される
 約530種
 世界中の海洋の
 暖海域から極域まで広く分布
 一部は淡水にも適応
 一般的に上下に扁平な体型
 細長い尾、
 5〜6対の鰓
 多くは卵胎生
 尾の棘に毒を持つ種類も
 サメの一部の系統から
 底生生活に適応して進化した系統のひとつ
 トビエイのように
 二次的に遊泳生活に戻ったものもある・・・
 ↓↑
 サカタザメのように
 サメという名を持つものもある
 区別点は、
 サメは頭部後方側面に開く鰓裂
 エイでは腹面に開く
 両眼の後ろに水の取り込み口が開く
 一般的なエイは頭部から胴部と
 胸びれが一体になって全体が扁平
 大きく水平に広がった
 胸びれの縁の薄い部分を
 波打たせて遊泳
 肛門はその後端に開き、
 腹びれ、尻びれはその近くにまとまる
 それ以降の尾部は急に細くなり、
 後端は細長くなって終わり、
 尾びれはないものも多い・・・
 背びれが退化するものも多く、
 アカエイなどでは
 毒針に変化している
 多くのエイで
 体の外周付近は体盤(たいばん)
 エイの大きさを表す用語として、
 縦の長さ
 (吻端から胸鰭の末端までの長さ)は
 「体盤長(たいばんちょう)」、
 横幅(両胸鰭間の最大幅)は
 「体盤幅(たいばんふく)」で表される
 ↓↑ 
 ノコギリエイ
 体は厚みがあって細長い
 ガンギエイなどは
 エイらしい姿ではあるが、
 尾びれははっきりとしている
 ↓↑
 おとなしく、
 砂底の
 貝などを食べる
 底性の種は
 砂に潜ることができるものも多い
 ↓↑
 淡水エイは熱帯魚として観賞・・・
 サメと同様に
 尿素を体液の浸透圧調整に用いている
 組織には尿素が蓄積され
 鮮度が下がると
 加水分解してアンモニアを生じる
 ガンギエイのヒレ
 乾物にしたものは
 「エイヒレ」と呼ばれる
 エイの皮革は、
 日本刀の柄や革製品に利用
 エイの棘を
 矢につける鏃にしたものが
 古墳時代の遺跡から発見されている
 ↓↑
 秋田県山形県
 北海道では、
 ヒレの軟骨部分の干したものを
 長時間煮て
 甘辛く煮付けたものを
 「かすべ(秋田)」
 「からかい(山形)」
 と呼ぶ
 ↓↑
 北海道では
 「カスベ」とは、
 「メガネカスベ」などの
 エイ類を指した言葉で
 下処理済みの状態で販売
 「カスベ」と呼ばれている
 ヒレの軟骨部分を長時間煮て
 甘辛く煮付けたものを
 「カスベの煮付け」と呼ぶ
 ↓↑
 「アカエイ」などは
 背びれが毒針に変化している
 ↓↑
 「シビレエイ」は
 強力な電気を発する
 ↓↑
 サメ亜区 Selachii →サメ
 エイ亜区 Batoidea
 シビレエイ目
 ノコギリエイ
 ガンギエイ目
 トビエイ目
ーーーーー
 「カレイ」の同音異字は華麗・華麗・佳麗・家例・・・鰈・鰔・魪・・・「かすべ」ではない・・・
 ・・・ひェ〜ッ・・・今現在、5月11日の朝の5時・・・寝なくちゃぁ〜・・・