448日目・・・「進化の傷あと・身体が語る人類の起源・エレイン・モーガン著・望月弘子訳・どうぶつ社・1999年1月20日発行」・・・の前回の追加・・・人間の脳の大きさに関連させ「ネオテニー」が「幼形成熟」と訳されているコトと、「ヘモグロビンS遺伝子の登場」、それに「C型ウイルスと”ヒヒ抗体”」に関して・・・

naie2008-04-29


 「人間の脳は(他の類人猿と比べて)何故大きくなったのか?」・・・「知能」は「脳の大小」には関係ないらしい。人間の成長する時間が他の動物よりも「長い(遅い)」ので「胎児時期の脳形成も遅く、結果大きい」・・・どうも、ボクには理解しズライ箇所である。ただし、他の動物と比べて出産後の「人間の幼児」は「自立力」が無いのは歴然である。視覚、聴覚、ソレに歩行、排便、排尿に於いてはまったく親の、家族の「保護養育依存期間」が長い。
 生きるも死ぬも親次第の時期である。そして「知恵と知識、判断、行動力」に於いて他の動物よりも遥かに「自立力」が劣っている。とにかく、「社会人」となるまでには、その「自立力」には時間がかかる。脳形成に時間がかかるコトが「大きい脳の容積が必要」だ、と言うことなのか?・・・

 「幼形成熟」・・・「現代人は祖先である類人猿の幼い時期の特徴を大人になっても保持している」=「脳が大きい」、とはドウいう意味なのか?・・・「幼児時代」の「形態」を保持したまま「大人の形態」にはならずに「性的成熟」のみを遂げて子孫を残すということ・・・それが「脳が大きい」理由と、ドコで関連するのか?
 「子どものまま」に「性的成熟」を遂げるとは「脳みその中身」が「小学生」で、「身体の成長」も「小学生」で、「脳の容積」だけが大きくて、「生殖行為・行動」して子どもを産む、と言うこと(?)なのか。
 成長段階が「子どものまま」の条件で次の世代を産み出すとは「人の寿命」が「環境」のせいで成人になりきれないうちに終わると言うコトなのか?・・・オタマジャクシがカエルにならずに、オタマジャクシとして卵を産む。すなわち、オタマジャクシはカエルの子ではなく、オタマジャクシはオタマジャクシの子となる。コレが「頭がでかいコト」とどこで関連するんだか?
 ・・・75歳になっても身体は未だに子ども、そして「頭デッカチ」でも「中身が無く」、生き続ければ、やっと150歳くらいで「生殖機能を有効」にできる「大人の身体」になる。だが、寿命が75歳だとしたら、死ぬ前に、寿命尽きる前に身体は「子ども」でも、「種の保存」をしなくちゃぁ・・・焦っちゃう。とにかく、子孫を残さなくちゃぁ、絶滅してしまうから。
 役人が考え出したコト・・・身体が75歳以上になったなら「生殖能力」が、もはや、なくなる(?)し、社会の「ゴクツブシ」だから、死んでもらおうって、のが「後期高齢者医療保険」であるらしい・・・「旧約聖書」ではアブラハムの妻、「サラ」は「100歳」で子どもを産んだんだけれど・・・「閉経」を知って「カミ」を嘲笑したんだけれども・・・妊娠出産した、100歳で・・・。
 とにかく、「ネオテニー幼形成熟」、身体は子どもでも「生殖器」と「生殖機能」だけは「成人」なみに・・・で、あるらしい。

 「ヘモグロビンS遺伝子」とは・・・ソレを有するアフリカ人は「鎌状赤血球貧血」を誘発し、人の寿命を縮めるモノとして存在するが、「マラリア感染病」には抵抗力を有し、発病をしない。
 「ヘモグロビンS遺伝子」を持つ人は「寿命は短い」けれど、マラリアの発病にはならない、と言うわけである。とにかく、マラリアを発病しないが、寿命は短いけれど、その生存期間に絶滅せず「種の保存」ができる、と言うわけである。

 放射能汚染地区で、餓死寸前、餓えている時、放射能汚染されている食物を食べないよりも食べたほうがイイだろう。即死しないならば、飢え死するよりも、未来的に少しは生存期間を延ばすチャンスはあるカモ知れないから。しかし、発病し、持病に苦しむコトになるだろう。

 「C型ウイルス」とは・・・エイズウィルスと同じらしく、感染すると細胞内でウィルスの「RNA」が「DNA」に変換され、それが「遺伝子」となるらしいのだ。だから感染した人間は子どもにも「遺伝子」として伝えてしまう。この「C型ウイルス」は元来アフリカの「ヒヒ」だけが有するウィルスであり、「ヒヒ」は「C型ウイルス」の遺伝子を有しても、なんらそれで「ヒヒ」自体が健康を害するというものでない、らしい。だが他のモノ(猿・類人猿)がコレに感染すると発病を起こすのである。
 保菌者が発病せず、感染させられた者が発病する「コレラ」の伝染病と似たようなケースである。保菌者が既に「抗体」を有している場合は健康に被害はないが、「抗体」を有していない感染者は発病する。

 「”ヒヒ抗体”」とは、感染したアフリカ地域の「猿・類人猿」が「C型ウイルス」に対する「抵抗力」を有する「遺伝子」と、その「抗体ウィルス」である。「ヒヒ抗体」、かっては「ヒヒのC型ウイルス」が伝染し、感染した「猿・類人猿」が瀕死の中で、生き延びるタメに、彼等の「染色体の中で抵抗遺伝子」として獲得したモノであるらしい。
 だが、あらゆる「人間の種」にはこの「ヒヒ抗体」を有していないらしい。「C型ウイルス」が感染、伝染するような所には「現在の人類の祖先」は発生しなかったのである。すなわち、人類の発生は「アフリカのサバンナ」以外の場所と言うことになる。

 ・・・去年に放送されたTV番組では「ミトコンドリア」の遺伝子の「類似性」で、アフリカ→中近東→ヨーロッパ
               ➘アジア→北アメリカ→中南米
 と人間が移動してきたらしいコトを言っていたのだが・・・