418日目・・・「世界の書物」、まだ随分とあるナッぁ〜ッ、僕自身の知っている記憶とその範囲を重ねていこうとしたけれども、なんだか、アホらしくて、アキちゃった・・・

naie2008-02-01


 人間悪の交響曲・「従妹ベット」(バルザック
 ・・・女性の心理と生理・・・
 「彼女等がバルザックに心酔したのは、第一に19世紀前半のヨーロッパ社会におけるブルジョワ女性の地位について、非常に深い洞察力を備えていたことと、第二はそうした女性像を作中の人物として創造するにあたって、貞淑な女性はあくまで天使のごとく、淫蕩な女性は徹底して悪魔的に、何オクターブも高めて描いたことによる(紀田順一郎)」
 ・・・燃え尽きた情熱・・・
 「バルザックの作品にあらわれる好色漢(ユロ男爵)は、唖然とするほど背徳的で、この上なく破廉恥で、想像を絶するほどエネルギッシュである。しかし、日本文学にあらわれる好色漢のようにじめじめしたところはなく、からっとしてスケールが大きい。・・・人間悪の交響曲として、これほど見事な小説はないともいえる。(紀田順一郎)」
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  ボクのコトバ・・・この小説の男爵に「じめじめとしたモノを感じない」のは、紀田氏が「日本人」としてはその立場が取れないコトからのアコガレであるからなのかねッ。実際にはこんな人物が西洋にも日本にも「マレ」にいるからなのか、いないからなのか、この男爵の生き方が「小説」になるんだろう。カラットしてもらちゃぁ、コマルからではないのか、世間一般の秩序として・・・

 暗い情念・「嵐が丘」(エミリ・ブロンテ)
 ・・・「筋だけ取り出したら継子いじめといった次元のものにすぎず(紀田順一郎)・・・」
 ・・・初版は黙殺・・・「しかし、結婚は魂の次元だけで片付く問題ではない。(紀田順一郎)」
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 ボクのコトバ・・・「結婚は魂の次元」だけでないなら、何があるんだろうねッ・・・

 健全な生活の表情・「デイヴィット・コパフィールド」(ディケンズ
 ・・・黄金色の記憶・・・
 「ディケンズは一定の年齢を経た人間に共通の心情----永遠に失われた過去をいとおしむ心を素朴に表出しているにすぎない。人は誰でも固有の人生を彩どる黄金色の記憶を保って生きるのであり、それがなくなった時が死なのである。(紀田順一郎)」
 ・・・両面の均衡・・・
 「ディケンズ一流の”記憶のストップモーション”・・・それは広い読者を対象にして書かれたものであるから、主知的な感性に訴えるものではない。・・・形而上的な観念によう暇など無く、人生の現実的な局面から生き抜くための知恵を体得しなければならなかったディケンズにとおて、文学の素材となったものは生身の人間そのものであった。・・・むしろ出来合いの観念や方法論で人間をとらえることの方が、よほど偏狭なのではないかという疑問にたどりつく。(紀田順一郎)」
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 ボクのコトバ・・・「生身の人間」って何?・・・「生身の人間の生き方の要領」じゃないョな、「要領よく(賢く)ヤレバ」のさッ。この「要領」は「ずるがしこくヤレバ」と言うサッ。「生身の人間の生き方」も相手次第だョ、「要領」も・・・「賢い(知恵)」→「ずるがしこい」→「悪知恵」・・・
 それに、「出来合いの観念や方法論で人間をとらえること」の「出来合いの観念や方法論」とは何なのかねッ?・・・その「出来合いの観念や方法論」が「偏狭」なのか、そうでないかの根拠を
先ず言ってもらいたいモンだが・・・そして、「人間をとらえるコト」の「アンタの立場」は「形而上的な観念」じゃないの・・・

 ・・・「ミコーバー(コパフィールドの作中人物)」は年中債鬼に苦しめられており、時には自殺まで図るが、つぎの瞬間にはもう鼻歌を歌っているという楽天主義者で、ミコバーイズムと言う単語すら出来ている。・・・ディケンズ、彼はその感情(うしろめたさ)を、生活の根が過去に強く張っていることを確認することにより、生産しようとした。それはあるいは偽善だったかもしれぬが、とにかく彼は安堵し、次の新たな境地へと入っていく。(紀田順一郎)・・・
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 「ミコーバーの楽天」、「ディケンズのうしろめたさ」も「主義(イズム)」じゃない・・・今現在「生きていること」は「過去」が前提だから、「楽天」も「悲観」も「苦悩」もするさ、衣食住を前提とした人間諸関係で・・・そして反省して、イイ意味で現状の自分の立場を「居直」って、「実行を自分自身に決意し、覚悟」したら明日が見えるんだろう・・・とにかく、人生は「生から死の期間」しかない。しかも、宇宙的規模からみたら、ホンのワズカナ時間。いつだって、「意識的な覚悟」は「生きている人間の問題」だから・・・
 保護色で身をマトっても、自然も社会も「危険がイッパイ」・・・「無自覚・無垢」な人間ではいられないだろう、教えてやらなくちゃ、知らナクチャァ・・・「毒入り餃子」も「年金」も・・・
 ・・・そうだね、「覚悟の種類」を先ずは数え上げたら、ドゥだろう。