411日目・・・今夜も「世界の書物」からの抜粋で、「19世紀前半ごろ」に突入・・・営々辛苦・「ファウスト」(ゲーテ)・・・「もっとゲーテを!」・・・文字通りのライフワーク・・・

あくま

 いやはや、これまで哲学も
 法律学も、医学も
 無駄つつとは知り進学まで
 営々辛苦、きわめ尽くした。
 その結果がどうだといえば
 昔に比べて少しも利口になってはおらぬ。
 学士だの、おこがましくも博士だのと名のって
 もうかれこれ十年間も弟子どもの鼻面を
 縦横無尽に引き回してきたはしたものの・・・
 さて、とっくりとわかったのが
 人間、何も知る事ができぬということだとは
 思えば胸が張り裂けそうだ

 日々に自由と生活とを闘い取らねばならぬ者こそ
 自由と生活とを享(う)くるに値する
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 ボクのコトバ・・・手塚治虫漫画全集383別卷1・手塚治虫エッセイ集・1996年・講談社発行・・・「ファウスト」を手塚治虫が描いていたっけ・・・この「マンガ本」が「味噌スリ機械」を開発し、「財団法人・東京ゲーテ協会」を設立した「粉川忠」、その彼の「資料館」に蔵書されているコトがエッセイに書かれていたハズだが・・・で、引っ張り出して読んで見た。
 ・・・”おもしろいことに、渋谷道玄坂にあるゲーテ館に、いろいろなげーて関係の出版物に混じって、ぼくの赤本「ファウスト」が陳列されているそうである”(93ページ)・・・メフィストフェレスは「世界の意義」をすべて否定する「悪魔」らしいのだが、「世界の意義(階級社会)」は当然、「否定」されてヨシである・・・ナッ。