394日目・・・バイオリストの「神尾真由子」さんの演奏を夕方のNHKN教育で視た、聴いた・・・21歳であるらしい・・・2007年6月、第13回チャイコフスキー国際コンクールヴァイオリン部門で優勝した女性でもあるらしい。

 凄い音を奏でる「演奏家」なんだぁ〜とは思うけれど、番組の司会者に「バイオリンを・・・どうして弾くの?」の質問に「自分自身(神尾真由子)も他の芸術家に訊いて見たい、絵を描いている人なんかに・・・」と答えていた・・・21歳の「女の子」だった。
 バイオリンは「嫌な音」と「快い音」を出す楽器で、深い音をだす「チェロ」にかなわない、とも・・・確かに下手なヤツが弾くバイオリンの音は怖ろしィ〜ッ。
 高級な「名器ストラディヴァリウス」についての質問にはどんな楽器で演奏しても「出す音は自分自身の音」である、とも言っていた。
 「作曲家」と「演奏家」は違うとも・・・タシカに・・・「作曲家」にはそれなりの人生の経験と思想の結果が「出来上がった楽譜」であるだろう。もちろん、演奏家には楽器を奏でる技術的能力であるワケだが21歳になった天才少女は「作曲家の思い」とは別な「音の世界」のイメージで演奏してきたのに違いない。
 「演奏家として目指す人物は?」の質問には、「いない、ただ、演奏する自分自身だけ、ダレダレと同じような演奏家を目指すとか、そんなモノにはなりたくない」・・・
 神社でひいた「おみくじ」は「小吉」、笑顔だったけれど、「大吉」を望んでいたのかも・・・ボクから観たら、その文言は彼女の心境に重なっているような「ご宣託」のようにも思えたけれど、彼女、張られた針金の線に細くたたんだ「おみくじの紙」を結ぶ時に両端を力を入れすぎて引っ張ったせいで、二度も千切って破ってしまった。結べなくなったおみくじの紙をネジって針金に付けていた・・・きっとそんな「占いのコトバ」を拒否する無意識が指と手の力になってしまったのかも・・・バイオリンケースには「旅の安全御守り」と可愛らしいシール・・・
 バイオリン演奏は「聴衆観客、自分自身の双方のタメでもない・・・ワカラナイ」とも・・・普段はポプッスを聴いているらしかった。
 「バイオリンを弾く、神尾真由子って、何?」の質問に「自分自身(神尾真由子)って、他の人から観たらヘンナ人ッ・・・かも」と答えていた。
 「31歳になった神尾真由子は?」の質問には「そんな、十年先の自分のコトなんかワカラナイ」とも。
 演奏スケジュールを終え、滞在している日本よりも好きらしいスイスに帰っていた・・・
 ・・・この「チャイコフスキーの音楽思想」がドウいうモノなのか知らないが、バイオリン演奏している彼女の表情は「苦渋・苦悩」と言うか・・・激しい弦と弓を弾く肉体的な全身演奏は「抑圧されている喘ぎ」・・・のようにも観えた・・・けれど・・・