1041日目・・・この記録の場所を「お借り」しているが、ボクの「個人的な記録の日記」である。個人的な「記憶をトドメる日記」だが、ダレが読んでもイイ「日記」でもある。そして、読者、享受者は「批判、非難、誤解・曲解」して読んでもかまわない自由なコトが前提の「日記」である・・・「予後」・・・「1039日目」に「ヨゴ」のコトバを「ヤミヨの延長のコトバ」として、「病豫(やみよ)」として「予後・序語→余語」の世界として、「余呉」、「与語」、「預言の世界」とは「ミカエル=マイケル=ミッシル」をのべたが、「予後」とは基

 「あしびき」が「一字一音」で記されているのは「安之(思・志)比奇」の漢字である・・・「之(し・これ・の)」が「思う・志し」の字が当てられている。素直にヨメば、「安のヒキ(イキ)」で、「安らかな、これ、意気(息・遺棄・委棄)」で、「安(やすし)、之(これ)、比(くらべる)、奇(めずらしい・ことなる・あやしい・くし・ぬきでる・ひとつ・あまり・はした・ふしあわせ・いつわり・よこしま)=畸の変換字→奇数・奇想天外・奇人変人・奇才・奇奇怪怪・奇策・奇兵隊・奇(綺)麗・奇禍・奇行・奇貨可居(史記呂不韋伝)」・・・「奇兵隊」は「長州・高杉晋作」、「奇貨可居(史記呂不韋伝)」は、現在的なTV番組、「なんでも鑑定団」に出品、依頼鑑定をしてもらい、一喜一憂をしている人間たちであろう・・・「鑑定」は「官邸・艦艇」の「情報」に一喜一憂している「賭博師」連中である・・・喜怒哀楽も自由の中(うち)である・・・奇数とは偶数で割り切れない「余りの数」である・・・理屈で割り切れないのは「気分や、気持ち、感情」である・・・そして、人間は「理屈」では動かない動物らしい・・・「損得感情」を動かしているモノが「損得勘定」であるらしい・・・「アベ、之、蜜供諏」・・・

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 万葉仮名原文
   ↓
 あしひきの
 足 日木之
 足 日木乃
 足 日木能
 足 日木笶

 一字一音
   ↓
 あしひき
 安之比奇(26首)
 訓読み
 足日木(26首)
 足引(20首)
 足桧木(9首)
 足桧(5首)
 足曳(5首)

 足比奇乃 山櫻花 日並而 如是開有者 甚戀目夜裳
 作者・山部宿禰赤人
 足引之 山橘乃 色丹出与 語言継而 相事毛将有
 作者・春日王

 一字一音  訓読み
 安之比奇  足日木
       足引
       足桧木
       足桧
       足曳
 安思比奇
 安志比奇  足氷木
 安之比紀  蘆桧木
 阿之比奇
 安思必寄  足疾
 安志比紀  足病
 足比奇
 足比木
 悪氷木
 葦引

 あ=阿・安・婀・鞅・英・吾・足
 し=之・志・斯・子・芝・次・思
   偲・寺・侍・詩・師・四・此
   紫・旨・指・死・司・詞・事
   時・資・矢・尸・伺・嗣・試
   始・施・(施を 糸へんに替えた字)
   璽・辞・色・式・信・新・磯
   為・僧・石
 び=妣・鼻・婢・彌・弭・寐・毘
 び=備・肥・眉・媚・縻・傍
 き=支・伎・岐・吉・企・枳・棄
   耆・祗(祁の旧字、偏が示)妓
   寸・來・杵
 き=貴・紀・幾・帰・奇・寄・綺
   騎・己・記・機・基・気・歸
   忌(皀旡を偏旁とする字、既の旧字)
   癸・木・城・樹・黄
 の=努・怒・弩・奴・野
 の=乃・能・廼・箆・荷・笶・篦
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 しかも、「かかる」の漢字は
 1)掛かる
 2)架かる
 3)斯かる
 4)懸かる
 5)罹る
 6)係る
 7)繋る
 と訓じられている・・・「カカる」→母(はは→葉)を留める・・・「々=同=仝=〃=どう・ドウ」・・・
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 原文添付
予後 - Wikipedia
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 で、「まくらことば」に関連するコトバをブログを調べて、抜粋してみると・・・
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 1)まくらことば
  プラス的・中立的意味におけるレトリック (ことばの)技法
  (文学的)技巧
  (独特の)言い回し
  (巧みな)ことば使い
  (ことばの)文(あや)
  潤色
  (言語利用の)テクニック
  飾りことばによる(表現)
  枕ことばによる〜
  懸詞(かけことば)による〜
  修飾法・修辞法・(弁舌が)さわやか
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 2)まくらことば
  枕詞・枕言葉とは。
   意味や解説
  1 昔の歌文、特に和歌に用いられる修辞法の一
    一定の語句に冠してこれを修飾し、
    または語調を整える言葉。
    普通は5音、まれに3音・4音などのものもある
    「あしひきの」「たらちねの」「ひさかたの」など。
    冠辞
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 3)枕詞(まくらことば)とは、主として和歌に見られる修辞で、特定の語の前に置いて語調を整えたり、ある種の情緒を添える言葉のこと。序詞とともに『万葉集』の頃より用いられた技法である。
 枕詞の例として『百人一首』より

 あしひきの やまどりのをの
 しだりをの ながながしよを
 ひとりかもねん
 (柿本人丸)

 この和歌の冒頭におかれている
 「あしひきの」が枕詞と呼ばれるものである。
 枕詞はその多くがこのような五音節で、
 初めに置かれることが多い。
 そしてこの「あしひきの」という句は
 何のためにあるかといえば、
 その次の
 「やま」という言葉を
 導き出すためのものである。
 すなわちこの
 「あしひきの」という句があれば、
 その次は
 かならず
 「やま」という言葉が来る
 約束になっており、
 見た目には
 修飾語のような文の形となる。
 このように枕詞は
 特定の言葉と結びついた
 組み合せで成り立っているが、
 平安時代以降の場合は
 歌の意味には
 直接的に関係しないことが
 多いと一般には解釈されている。
 なお枕詞は和歌の
 初句だけではなく、
 次のように
 第三句にも置かれる。

 さくらばな さきにけらしも 
 あしひきの やまのかひより 
 みゆるしらくも
 (『古今和歌集
  巻第一・春歌上
  紀貫之

 枕詞の中には、「飛ぶ鳥の あすか…」のように、飛鳥と書いて「あすか」と読むことの根拠とされているものもある。

 飛ぶ鳥の 明日香の里を
 置きていなば 君があたりは
 見えずかもあらむ
 (『万葉集』巻第一)

 「あすか」は「明日香」とも表記されるので、
 「飛鳥」は枕詞によって
 表記と訓の関係が定まったものといわれる。
 枕詞と
 それに
 結びつく言葉との
 関係を分類したものについてはいくつもの研究があるが、もっとも大別的な分類をおこなった境田四郎の説によって示せば、

 (1)意味関係でかかるもの
 (2)音声関係でかかるもの

 ということになる。
 さらに (1)は
 「朝露の 消(け)やすき命…」のような
 譬喩的関係(朝の露は消えやすい、その露のようにはかない命)のもの
 「草枕 旅…」のような形容的なもの(旅は草を枕にするものなので)
 「野つ鳥 雉…」のような説明的なもの(野の鳥である雉)
 に分類でき、(2)は
 「まそがよ 蘇我の子ら…」のような(そが−そが、という)同音反復の例
 「かき数ふ 二上山…」というような、
 「数える」から
 数字の「二」にかかる掛詞のような用法に分類できる。
 きわめて大雑把に示せば、
 音でかかるものと
 意味でかかるものの
 二種類が枕詞には認められることになる。
 一方「あしひきの」や「ぬばたまの」のように、
 諸説はあるものの
 由来のわからない枕詞も多い。
 これは『万葉集』の時代には
 既に固定化されていたもので、
 先例にならって使用され続けたものと考えられている。
 枕詞は
 明治時代までのものを収集した
 福井久蔵の調査によれば、
 1100種近いものが存在する。

 その他の枕詞については、下の枕詞の例を参照のこと。
 「まくらことば」という語自体は
 『古今和歌集』の
 仮名序に見えるが、
 これは歌枕の意味で使われていると見られる。
 平安時代末の人物顕昭の著書『古今集序注』には、
 藤原教長の説として
 「マクラ詞トハ常詞(つねのことば)也」と記されている。
 枕詞は
 古くは
 歌枕のひとつとされ、
 また
 「次詞」(藤原清輔『袋草紙』)、
 「枕言」(今川了俊『落書露見』)、
 「冠辞」(賀茂真淵『冠辞考』)などとも呼ばれた。
 枕詞という語が現在の意味で使用されるのは
 一条兼良『古今憧蒙抄』、
 清原宣賢日本書紀抄』など、
 中世以降の資料に見えるものが早いとされる。
ーー
 和歌以外では
 『風土記』などに使用された例がある。
 『風土記』では
 これらの例を
 「諺」といっており、
 枕詞が
 ことわざと
 同じように、
 習慣化した、決まり文句という扱いをうけていたことが想像される。
 語義については、
 高崎正秀が
 折口信夫の師説を援用して
 「魂の宿る詞章」と説明するが、
 既にふれたように、
 「枕詞」という
 用語自体が中世以降のものであることを考慮すれば、
 歌の一番初めに来るので、
 前書きの意味での
 「枕」に近いものと推測される。

 枕詞の起源は明らかではないが、
 古くは
 序詞と一組のものと考えられていた。
 たとえば
 契沖が
 「序(詞)ト云モ枕詞ノ長キヲ云ヘリ」(『万葉代匠記』)と
 説明しているのが代表的な例である。
 折口信夫
 序詞の短縮されたものが
 枕詞としている。
 近年では
 中西進が、
 序詞と枕詞をいずれも
 「連合表現」と括って、
 あまり両者を区別するべきではないと説いている。
 しかし、
 枕詞は
 『風土記』などにもあるように、
 歌の修辞が
 原型でないと思われる節があるのに対して、
 序詞というのはもっぱら
 歌の技法である。
 この点に
 両者の差異があると考えられる。
 枕詞の源流については、早くは
 真淵の『冠辞考』のように、
 和歌の調子をととのえるものと理解されていた。
 しかし
 加納諸平は
 土地を褒めたたえる
 詞章が枕詞の原型であろうと考察し(『枕詞考』)、
 この考えが以降の研究に大きな影響を与えている。
 とくに近代になって、
 折口が
 諺を由来に
 持ち、祝詞の言葉などと共通性を持つ、
 呪力を持った
 特別な
 言葉(らいふ・いんできす)であり、
 それが後世になって
 形骸化していき、だんだんと
 言語遊戯的なものとなっていったと説明しており、学会では広く支持されている。これは、
 『風土記』の例が
 地名にかかって
 賛美する例がおおいこと、
 また記紀歌謡などにみえる
 古い枕詞が
 土地や神名、
 あるいは
 人名など、
 固有名詞にかかる場合が多く、
 これらを讃美する表現とみられるためである。
 これが万葉集になると、
 一般名詞や
 用言にかかる
 枕詞も沢山使われるようになり、
 範囲が増大する。

 また柿本人麻呂の時代になると、
 「天離(あまざか)る 夷(ひな)」というような
 否定的な意味を持った
 枕詞(都から遠く離れた異郷の意)もあらわれ、
 「讃美表現」という元々の枠組みも失われていき、
 修飾する
 五音句というふうに移っていく。
 このような変遷をたどった要因として、
 漢籍の知識の増加など、いくつもの要因が考えられるが、
 最大のものは、
 歌が
 「歌われるもの」から
 「書くもの」へと動いていったということが考えられている。
 つまり、声を出して歌を詠み、
 一回的に消えていく時代から、
 歌を書記して推敲していく時代を迎えたことによって、
 より複雑で、多様な枕詞が生み出されたと考える。
 これは『万葉集』に書かれた歌を
 多く残している
 人麻呂によって
 新作・改訂された
 枕詞がきわめて多いということによっても、裏付けられることであろう。

 基本的に枕詞の成立に関していえば、
 折口以来の説というのは
 折口説を
 部分修正を施していくものとなっている。
 沖縄歌謡などに
 枕詞の
 源流を求める
 古橋信孝の研究などはその代表的なものであるといえる。
 ただし、一方には
 『万葉集』における枕詞の実態としては
 連想や語呂合わせによるものもかなり多いこと、
 くわえて折口の説明は(文字資料の残らない時代を問題としているためやむを得ないことでもあるが)証拠を得難いことなどを問題として、
 そもそも
 枕詞とは
 言語遊戯(連想や語呂合わせ)とする理解もある。
 なお、
 『古今和歌集』以降では
 意味よりも形式をととのえること、
 語の転換の
 面白さに主眼が置かれるようになり、
 新しい枕詞の創作も漸次減少していく傾向にある。
 また
 『万葉集』では
 「降る」にかかっていた
 枕詞「いそのかみ」を
 同音の「古りにし」にかけたり、
 やはり
 「天」「夜」「雨」にかかっていた
 「久方の」を「光」にかけるなど、
 古い枕詞のかかりかたに工夫を加えるケースも多い。

 いそのかみ ふりにしこひの
 かみさびて たたるにわれは
 いぞねかねつる
 (『古今和歌集』巻第十九・誹諧歌 よみ人しらず)

 ひさかたの ひかりのどけき
 はるのひに しづこころなく
 はなのちるらむ
 (同上巻第二・春歌下 紀友則
 『万葉集』以来の
 言語遊戯の例としては、
 「足引きの」→「足を引きながら登る」→「山」、
 「梓弓」→「弓の弦を張る」→「春」
などの
 例を挙げることができる。
 ただし、
 「あしひきの」は
 上代特殊仮名遣の問題から、
 もともとは
 「足を引く」の意味ではなく、
 これは
 人麻呂による
 新しい解釈と目される。また、
 上代文学の例では
 「ちばの」
 「とぶとり」
 「そらみつ」のように
 三音節・四音節の枕詞も数例認められる。
 このことから、
 枕詞が
 五音節化するのは
 和歌の定型化とかかわっていると考えられる。
 定型化の成立が何時頃であるのかは詳らかではないが、
 「そらみつ」を
 「そらにみつ(空に満つ)」と
 改めたのも
 人麻呂と推測され(『万葉集』巻第一・29番)
 枕詞の創造・再解釈に関しては、この歌人によるところが多いことは事実である。
 『万葉集』では概ね
 五音節の枕詞が使われており、
 七世紀頃には固定化されていったものと推測される。

 なお、
 古代朝鮮語および漢字に起源を求める論者も少数ながら存在する。

 枕詞の例
 以下
 五十音順

 茜さす(あかねさす)→日、昼、紫、照る、君
 秋津島(あきつしま)・蜻蛉島(あきづしま)→大和
 朝露の(あさつゆの)→消(け)、消え、おく、命
 足引きの(あしびきの)→山、峰、尾の上 など
 梓弓(あづさゆみ)→引く、張る(春)、射る、音、末(すゑ)
 天離る(あまざかる)→日、鄙(ひな)、向かふ
 天の原(あまのはら)→ふりさけ見る、富士
 新玉の(あらたまの)→年、月、日 など
 霰降る(あられふる)→鹿島、杵島、遠(とほ)
 青丹よし(あをによし)→奈良、くぬち(国内)
 鯨魚取り(いさなとり)→海、浜、灘
 石の上(いそのかみ)→布留(ふる)、古、降る
 岩(石)走る(いはばしる)→淡海(あふみ)、垂水(たるみ)、滝
 空蝉の(うつせみの)→命、世、人、身 など
 烏羽玉の(うばたまの)→黒、闇、夜、夢
 味酒(うまさけ)→三輪
 沖津藻の(おきつもの)→名張
 大船の(おほふねの)→頼み、たゆたふ
 神風の(かむかぜの)→伊勢
 唐衣(からころも)→着る、裁つ、袖、裾
 草枕(くさまくら)→旅、ゆふ、仮、露、結ぶ
 紅の(くれなゐの)→色、うつし心、浅
 三枝の(さきくさの)→中
 細波の(ささなみの)→近江、大津、志賀、なみ、寄る、夜 など
 敷島の(しきしまの)→大和(やまと)、日本、世
 白妙の(しろたへの)→衣(ころも)、袖、袂、雪、雲
 高砂の(たかさごの)→待つ、尾の上(をのへ)
 玉櫛笥(たまくしげ)→ふた、箱、み、あく など
 玉の緒の(たまのをの)→長し、短し、絶ゆ、乱る など
 垂乳根の(たらちねの)→母、親
 千早振る(ちはやふる)→神、氏(うぢ)、宇治
 露霜の(つゆじもの)→消(け)、置く、秋
 飛ぶ鳥の(とぶとりの)→明日香
 遠つ人(とほつひと)→雁
 夏草の(なつくさの)→しげき、深く、かりそめ など
 生黄泉の(なまよみの)→甲斐(かひ)
 鵺鳥の(ぬえどりの)→のどよふ、うらなげ、片恋
 射干玉の(ぬばたまの)→黒、髪、夜、夕べ、月、妹 など
 唐棣色の(はねずいろの)→うつろひやすき
 柞葉の(ははそはの)→母
 春霞(はるがすみ)→春日(かすが)、立つ、おぼ
 春日の(はるびの)→かすが
 久方の(ひさかたの)→天(あめ、あま)、雨、月、雲、空、光 など
 日下の(ひのしたの)→くさか
 冬籠り(ふゆごもり)→春
 真金吹く(まかねふく)→吉備
 水篶刈る(みすずかる) →信濃

 本来、
 信濃の枕詞は
 「水薦苅」
 すなわち
 「みこもかる」であったが、
 近世に「薦」を「篶」の
 誤字とする説が有力となり
 「みすずかる」が広まった。

 水鳥の(みづどりの)→浮き、立つ、青葉、鴨
 群肝の(むらぎもの)→心
 百伝ふ(ももづたふ)→八十(やそ)、五十(い)、渡る、津
 八雲立つ(やくもたつ)→出雲
 山川の(やまがはの)→あさ、おと、たぎつ
 夕月夜(ゆふづくよ)→暁闇(あかときやみ)、をぐら、入る
 若草の(わかくさの)→夫(つま)、妻、新(にひ)、若

 3. ただしこの
  「まくらことば」は「まろら、ことば」(われら、言葉は…)の
  誤写ともいわれる。
 15.『人麻呂の暗号』,『古事記の暗号』,『枕詞の暗号』(『枕詞千年の謎』 改題)(新潮社) 藤村由加 著。特に、藤村由加によると、枕詞のほとんどは「枕詞」と「被枕詞」がほぼ同義になるという。
 たとえば
 「足引き」は「山」という意味である。
 「たらちね」は「母」という意味である。
 「久方」は「高い空」という意味である。
 このように「枕詞」と「被枕詞」がほぼ同義になる。
 なぜそういう用法をなすかというと、
 (古代語レベルで)
 同じ意味の言葉を重ねることで、
 その言葉を強調するのが
 枕詞の目的であるとしている。
ーーーーー
   ↑
 コトバの「強調」ではなく
 元々「異言語」を同義として「重ねて訳」したモノだろう・・・「方言」を「理解言語」に重ねたモノ・・・

 原文
枕詞 - Wikipedia
ーーーーー
  枕詞   かかる語  語義・語源
 あかねさす
(茜さす)  日、昼、紫
             茜(あかね)色に照り輝くの意から
       君(天皇、主君、あなた、の意)
照り映えて美しい、ほめたたえる気持ち

 あきづしま (あきつしま・秋津島蜻蛉島
 大和 本来は大和(奈良県)の一地方を指したらしいが、
 やがて大和の国全体、さらには日本の国を指すようになった。

 あしひきの (あしびきの・足引きの) 山、峰(お) 足を引きずりながら山を登る、山の裾(すそ)を長く引く、などの説があるが、未詳。

 あづさゆみ (梓弓)
 ①射(い)、射る ①弓を射ることから。
  梓(あずさ)… アズサの木。材質が堅く、弓の材料として用いた。
 ②張る、春、引く ②弓の弦を張ったり引いたりすることから。
 ③音 ③弓を引くと音がすることから。
 ④末(すえ) ④弓の上端を末(すえ)と呼ぶことから。

 あまざかる (あまさかる・天離る) 鄙(ひな=田舎) 都から田舎を望むと、天空のもとに遠く離れていることから。
あらたまの (新玉の) 年、月、日、春 年や月、日があらたまる、の意からか。未詳。
 新玉… 掘り出されたままで、まだ磨かれていない玉。

 あをによし (青丹よし) 奈良 顔料とする青土が奈良山の周辺で産出したことからか。

 いそのかみ (石上・いすのかみ) 古(ふ)る、降る、振(ふ)る 奈良県天理市石上神宮周辺にある布留(ふる)という地名と同音の語、「古る(=古くなる)」、「振る(=震わす)」、(雨や雪などが)「降る」にかかる。
いはばしる (石走る)
 ①垂水(たるみ=滝)、
  滝、石の上を激しく流れる、の意から。
 ②近江(おうみ)
  溢水(おうみ)=激しく流れて水が溢(あふ)れる、の意から。

 うつせみの (現身の) 世、代、人、命 現身(うつせみ)とは、「この世の人」の意。

 かむかぜの (神風の) 伊勢(いせ) 神風(かむかぜ)とは、神の威力によって起こるという激しい風。 神風の息吹(いぶき)の「い」と同音である「伊勢」にかかる。また、イセツヒコが風を起こした伝説があることからとも言われる。
からころも (唐衣) 着る、袖、裾(すそ)、裁(た)つ 唐衣(からころも)とは中国風の衣服のことで、そこから衣服に関する語にかかる。

 くさまくら (草枕) 旅、結ぶ、結ふ(ゆう) 旅先で草を結んで(束ねて)枕とし、野宿をしたことから。

 さざなみや (細波や、小波や、ささなみや、ささなみの、小波の、等)
 ①大津、志賀、古き都 ①琵琶湖の南西岸あたりの旧地名などにかかる。
 ②波、寄る、夜
 ②「波」や、波が寄ることから「寄る、寄す」、同音の「夜」などにかかる。

 しきしまの (磯城島の、敷島の) 大和、日本(やまと) 奈良県磯城島(しきしま)の地に都があったことから。

 しらぬい (不知火)、しらぬいの(不知火の) 筑紫(つくし) 都から「知らぬ日(多くの日数)」をかけて行く地、の意があるが、未詳。

 しろたへの (白妙の)
 ①衣、袖、紐(ひも)、袂(たもと)
 ①白妙(しろたえ)が白い布の意であることから、衣服に関する語にかかる。
 ②雪、雲、波、富士、羽
 ②白妙が白い布の意であることから、白いものにかかる。

 そらみつ (そらにみつ) 大和 ニギハヤヒノミコトが空飛ぶ船に乗って大和の国を見下ろしたことからとする説があるが、未詳。

 たかてらす (高照らす) 日 高く照りたまう、の意から。

 たまきはる (玉きはる、魂極る、等) 命、世、昔 魂(たま)が極まる(果てる)、の意からか。未詳。

 たまのをの (玉の緒の)
 ①長き、短き 玉の緒は「玉を貫いた緒(=ひも)」のことで、その長短から。
 ②乱る、絶え、継ぎ 玉の緒が乱れたり、切れたり、また、それをつないだりすることから。

 たらちねの (垂乳根の、足乳根の) 母、親 乳房が垂れた、母乳が満ち足りた、などの解釈があるが未詳。

 ちはやぶる (千早振る)
 ①神、わが大君、社(やしろ)
 ①神が威力を発し、すさまじく荒々しい、の意から「神」や神に関する語にかかる。
 ②宇治、氏
 ②「勢い」という意味の「うぢ」と同音の地名である宇治にかかる。

 ぬばたまの 黒、夜、夕、月、夢 「ぬばたま」とは「ヒオウギ」という草のことで、その実が黒いことから、黒や夜に関する語にかかる。

 ははそはの (ははそばの、柞葉の) 母 柞(ははそ)とはナラやクヌギなどの植物のこと。最初の二音が同音であるため、「母」にかかる。

 ひさかたの (久方の) 天(あめ・あま)、雨、月、雲、光、都 「日射す方」の意か。天空に関する語にかかる。

 ほのぼのと 明かし、明石 ほのぼのと明るくなるという意から、「明かし」、また、同音の「明石」にかかる。※「古典解釈シリーズ 文法全解 古今集 1988年版による」
 もののふの (武士の、物部の)
 ①八十(やそ)、氏、宇治、
 ①武人や官人を意味する武士(もののふ)は人数や氏が多いことから。
 ②矢、弓削(ゆげ=弓作り、弓職人)
 ②武人は武具(弓)を携えていることから。

 ももしきの (百敷の、百磯城の) 大宮(おおみや) 多くの石を畳み築いた建物、の意から「大宮」にかかる。

 やくもたつ (八雲立つ、八雲刺す) 出雲(いずも) 多くの雲の立ち上る出雲の国、の意から。

 五音以外の枕詞
 三音の枕詞
 千葉の(ちばの)
 葛野(かどの) 多くの葉が茂る、の意か。
 葛(かずら=つる草)には葉が多いことから、
 「葛野(かどの=京都の地名)」にかかる。

 例歌
 千葉の葛野を見れば百千(ももち)だる家庭(やにわ)も見ゆ国の秀(ほ)も見ゆ」(『古事記応神天皇)… 葛野を見渡すと、人里にたくさんの家々が見える。国が優れていることもまた見える。
 四音の枕詞
 春日の(はるひの、はるびの)
 霞(かすみ)
 春の日には霞(かす)むことから、
 同音を含む地名「かすが」にかかる。
 この枕詞によって
 地名「かすが」に「春日」を当てるようになった。

 四音の枕詞
 味酒(うまさけ)
 ①鈴鹿(すずか)、餌香(えか)
 ②三輪(みわ) うまい酒、おいしい酒の意。
 ①美酒の産地「鈴鹿(すずか=三重県)」「餌香(えか=大阪府)」にかかる。
 ②神酒(みき=神に供える酒)を古くは「ミワ」と言ったことから、同音の地名、「三輪(みわ)」にかかる。
 六音の枕詞
 桜麻の(さくらあさの)
 五音で「さくらをの」とも読む
 苧生(おう)
 桜麻(さくらあさ)は雄麻(おあさ=麻の雄株)の異名。
 苧生(おう=麻畑)にかかる。

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