495日目・・・「エルメンライヒ」の「つむぎ歌」・・・作曲者の「エルメンライヒ」はドイツの詩人でもあったらしいけれど、「曲」は「つむぎ歌」だけらしい・・・「アルベルト・エルメンライヒ・ドイツに1816年2月10日〜1905年5月30日・・・「1816年丙子・文化十三年」、「1905年乙巳・明治三十九年」は「ロシア第一革命」・・・前年は1904年は「日露戦争」・・・与謝野晶子「君死にたまふこと勿れ(明星)」・・・ヨサノ某、「嗚呼、孫のキミ、増税したまふこと勿れ」・・・「私欲に加担し人々から生活を奪う勿れ」

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 あゝおとうと(わかもの)よ、君を泣く、
 君死に(殺し)たまふことなかれ、
 末(この世)に生れし君なれば
 親のなさけはまさりしも、
 親は刃(やいば)をにぎらせて
 人を殺せとをしへしや、
 人を殺して死ねよとて
 二十四までをそだてしや。

 堺(日本・世界)の街のあきびと(生き人)の
 舊家(日本国憲法)をほこるあるじにて
 親の名を繼ぐ君なれば、
 君死にたまふことなかれ、
 旅順の城はほろぶとも、
 ほろびずとても、何事ぞ、
 君は知らじな、あきびと(生き人)の、
 家(ヒト)のおきてに無かりけり。

 君死に(殺し)たまふことなかれ、
 すめらみこと(金の亡者)は、戰ひに
 おほみづからは出(い)でまさね、
 かたみに人の血を流し、
 獣(けもの)の道に死ねよとは、
 死ぬる(殺し)を人のほまれとは、
 大みこゝろの深ければ
 もとよりいかで思(おぼ)されむ。

 あゝおとうとよ(若者よ)、戰ひに
 君死に(殺し)たまふことなかれ、
 すぎにし秋を父ぎみに
 おくれたまへる母ぎみは、
 なげきのなかに、いたましく
 我子を召され、家を守り、
 安しと聞ける大御代(おおみよ)も
 母のしら髪(が)はまさりぬる。

 暖簾のかげに伏して泣く
 あえかにわかき新妻(恋人、兄弟姉妹)を、
 君わするるや、思へるや、
 十月(とつき)も添はでわかれたる
 少女(おとめ)ごころを思ひみよ、
 この世ひとりの君ならで
 あゝまた誰をたのむべき、
 君死に(殺し)たまふことなかれ。
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