325日目・・・「不老革命(マイケル・フォッセル著・1997年7月・株アスキー発行)」には「寿命を決定づける時間のメカニズム」の「時計」があるそうだ。この「時計」は「遺伝子の中」にあるそうである。前回述べた「観念の時間」ではなく、これは生物学的、生理学的な「変化」のプロセスのコトを言っているらしい。この「時間」とはあらゆる生物の「形態変化」、強いて言えば、物質存在の変化のコトで、「変化=時間=速度」の比較くすべき「絶対基準」を設定しないかぎり、あるモノの「変化=時間=速度」を「ハカル」と言うコトバは造ら

 大体からして「不老革命」と言う「革命」の文字は余分で、この本のタイトルは自然界の動植物の「発生と死滅」を探求するにはそぐわないような気もする。古代にも現代にも権力者サイドや金満家サイドでは「不老不死」と言うコトバの意味を実現させたい願望があるらしいが、「不老革命」をボク的に考えれば「延命革命」だろう。その「延命」の倫理、道徳的な善悪も「臓器移植」をみれば個人的な事情によるだろう。
 ただ、一般的な「遺伝子生物学」を理解するのに、わかりやすい比喩として、この本の著者は、

 ゲノム・・・・・図書館
 染色体・・・・・書籍・・・主題
 遺伝子・・・・・文章・・・知識=意味説明
 DNA塩基・・・文字・・・単語=言語規定

 としているのは、理解しやすい。
 文字(DNA塩基)を使用し、各テーマごとの知識の内容説明が「5W・1H」で文章(遺伝子)として記録され、書籍(染色体)となったモノが、集められて保存されているている図書館(ゲノム)・・・知識の文字記録保存された集積場所が「図書館」・・・現代的には「コンピュータ」である。その諸々の知識を基盤にした人間の社会的生活への技能、技術とした実践、応用・・・「知恵」も含めての・・・そしてコンピュータの起動は人間の意志と実行が必要だ。
 だが、自然界に於けるある物質を「形態変化(細胞分裂)」させる「初源的起動」を人間は未だに知ってはいない。