2648日目・・・偏見とか、誤謬とか、誤解とか、詭弁とか・・・「かはむし=皮虫・烏毛虫=毛虫=加波牟之」・・・「虫(烏毛虫)愛づる姫君」をメ摺る「右馬佐(うまさ)の物語」・・・

?・・・ゲジゲジ眉毛の御ヒメさま・・・
 かわむし=皮虫・毛虫の古名
      十巻本和名抄(934頃)
      八「烏毛虫 兼名苑云髯虫 一名烏毛虫〈加波牟之〉」
      堤中納言(十一〜十三世紀)
      虫めづる姫君
     「かはむしは毛などはをかしげなれど」
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 ケムシ(毛虫)
 チョウ(蝶)やガ(蛾)の幼虫のうち
 毛や棘が生えているもの
 ガ(蛾)類の幼虫で毛が多いもの
 少々毛の生えた
 イモムシと明確な区別はない
 ↓↑
 有毒な種でも
 すべての毛に毒があるわけではなく
 毛の目立たないものにも有毒種がある

 ドクガ科でも
 マイマイガのように
 1齢幼虫の時期しか毒針毛を持たない種類や
 ヒメシロモンドクガ、 スギドクガ、エルモンドクガ
 ダイセツドクガ、カシワマイマイ
 などのようにドクガ科でありながら

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 兼愛
 兼(ひろ)く愛する・・・兼ねて愛す
 ↓↑
 「ムシ、めでる ヒメ」
 「無染、め出る 秘め」・・・?
 ↓↑
  堤  中  納言 物 語
 (つつみちゅうなごんものがたり)
 ↓↑
  藤 原    兼 輔・・・兼(ひろ)く
 (ふじわら の かねすけ) 輔(たすける)
               補(おぎなう)
               裨(おぎなう)
       裨益(ヒエキ) · 裨補(ヒホ)
              匡輔(キョウホ)・公輔(コウホ)
              宰輔( サイホ)・左輔(サホ)・師輔(シホ)
             唇歯輔車・・・輔車=頬骨と歯茎・上下の顎
                       車の添え木と車
           西周春秋戦国時代
           晋の献公が
           虢(カク)を
          ↓↑   「虢=寽+虎」の
            異体字「𣂭・郭・𧇛」
 ↓↑       ↓↑      ↓↑
          ↓↑      郭務悰=天武天皇
                  則天武后の縁者⇔
                  生年 武徳七年一月二十三日
                      (624年2月17日)
                  没年 神龍元年十一月二十六日
                      (705年12月16日)
                  姓・諱=媚娘→武照(武曌)
                  父 武士彠
                  母 楊夫人
          滅ぼすために  ↓↑
          虞(グ)に・・・虞=虍+呉
          ↓↑     虍+吴
                 虍+吳
                  通仮字「吴」
                  異体字「𠈌・𡑾」
                  蜈蚣(むかで・百足)
                  蜈=虫+吴=虫+吳
                  異体字「𧌀」
                  螻蛄(おけら)
 ↓↑       ↓↑     虞=おそれ・グ
                 おそれる・うれえる
                 おもんぱかる・あざむく
                 あやまる・のぞむ・たのしむ
                 心配・懸念・不虞・憂虞
                 善良な風俗を害する虞
 ↓↑       ↓↑     懼(ク)
          賄賂で通行許可を求めたが
          虞の賢臣が
         「虢と虞は一体であり、
          虢が滅びたら虞も滅びましょう
          諺にも"輔車相依り、
              唇亡ぶれば歯寒し"
          と申します」と虞公を諫めた・・・
 ↓↑       ↓↑   ↓↑ ↓↑
          郭務悰=天武天皇
          唐人、朝散大夫・上柱国
          唐の官吏・「白村江の戦い(663)」後
          処理のため唐の
          百済(くだら)鎮将
          劉仁願の命で
          天智天皇三年(664)来日
          朝廷から正式の唐使とみとめられず帰国
          翌年(665)
          唐使劉徳高とともに来日
          天智天皇八年(669)・・・???
          来日
          天智天皇十年(671)
          百済
          沙宅孫登らとともに総勢2000人で来日
          672年
          天智天皇十一年
          天皇の死後
          甲冑・弓矢
          絁・布・綿
 ↓↑       を与えられて帰還・・・?
 元慶元年(877年)
 〜
 承平3年2月18日(933年3月16日)
 平安時代中期の公家・歌人
 藤原北家
 右中将・藤原利基の六男
 ↓↑
 父  藤原利基
 母  伴氏
 妻  藤原定方の娘
 女子 藤原桑子(醍醐天皇の更衣)
 ↓↑
 賀茂川堤に邸宅があったので
 堤中納言と号
 外戚
 醍醐天皇
 義父の
 定方の庇護を得て高官に昇った
 ↓↑
 従兄弟で
 妻の父である
 三条右大臣
 藤原定方
 とともに当時の歌壇の中心的な人物
 紀貫之
 凡河内躬恒
 など多くの歌人が邸宅に集まった
 ↓↑
 小倉百人一首では
 中納言兼輔
 三十六歌仙の一人
 ↓↑
 みかのはら
 わきてながるる
 いづみがは
 いつみきとてか
 戀(こひ)しかるらむ
 ↓↑
 みかの原
 わきて流るる
 泉川
 いつ見きとてか
 恋しかるらむ
  『新古今和歌集』恋・996
   小倉百人一首  ・27番
 ↓↑
 みかの原から
 湧き出て
 流れる泉川
 一度も逢ったことがないのに
 こんなに恋しいのか
 ↓↑
 「瓶原(みかのはら)」=山城国京都府)南部
 相楽(そうらく)郡
 加茂町(かもちょう)を流れる
 木津川の北側の一部
 聖武天皇の時代
 恭仁京(くにきょう)が置かれた
 ↓↑
 「わき」=四段動詞「分く」の連用形
      「分けて」
      「分き」と「水が湧く」を掛けた
      「湧き」は「泉」の縁語
 「分けて流れる」と「湧き出て流れる」
 を兼ねた
 ↓↑
 「泉川」=木津川
 ↓↑
 「いつ見きとてか」
 「き」は過去の助動詞
 「か」は疑問の係助詞
 「いつ逢ったというのか
  逢ったことは無いのに」
 ↓↑
 「恋しかる」は形容詞「恋し」の連体形
 「らむ」は推量の助動詞
 「恋しいのだろうか」
 ↓↑ ↓↑
 平安時代後期以降
 (文永八年・1271年以前の成立)
 に成立した短編物語集
 編者は不詳
 十編の短編物語
 1編の断片
 成立年代や筆者はそれぞれ異なり
 遅いものは13世紀以後の作品・・・
 「堤中納言」という人物は登場しない
 ↓↑
 「逢坂越えぬ権中納言
 「花桜折る少将(中将)」
 「蟲愛づる姫君」
 「このついで」
 「よしなしごと」
 「はなだの女ご(花々の女ご)」
 「はいずみ」
   ・・・『古本説話集』第十九段「平中事」
       狂言「墨塗」
       大名と別れる女が
       水を目につけて泣くまねをするので
       太郎冠者が
       水を墨に入れ替えると
       女の目の縁が真っ黒になる
       墨塗=情報の封殺
       墨塗り教科書=記述の一部を
              墨で塗りつぶした教科書
       国家主義や戦意を鼓舞する
       内容を抹消させた
       全行に抹消線が引かれたものも
      「国防軍備等ヲ強調セル教材」
      「戦意昂楊ニ関スル教材」
      「国際ノ和親ヲ妨ゲル慮アル教材」
       などを削除したり
       黒く墨でぬりつぶしたりした
 「ほどほどの懸想」
 「貝合はせ」
 「思はぬ方にとまりする少将」
 未完断片
 ↓↑
 完全変態
 幼虫が成虫になる際
 動能力を著しく欠いた
 蛹(さなぎ)と呼ばれる形態をとり
 蛹から脱皮して

 成虫が現れる
 ↓↑
 卵→(孵化)→幼虫→(蛹化)→蛹→(羽化)→成虫
 ↓↑
 チョウ、ハチ、ハエ、甲虫などが該当
 昆虫類の中でも
 二畳紀以降に出現した
 進化の進んだ種族
 完全変態をする現生の昆虫の中では
 シリアゲムシが最も起源の古い分類群
 蛹は昆虫類独自の形態で
 他の動物には同様の形態は見られない
 ↓↑
 完全変態を行う種の幼虫は
 成体と全く異なった形態を持つ場合が多い
 イモムシ型
 ジムシ型
 などの幼虫
 節足動物の原初的な形態に近い
 幼虫と成虫では
 生活の場所や食物が全く違う場合も多
 幼虫は地中や木材中に住むが
 成虫は地表や樹上に住む
 幼虫は木や草の葉を食べるが
 成虫は花の蜜を吸う
 ↓↑ 
 蛹
 成虫の外観のみを象った鋳型のような姿
 裸蛹(らよう)
 ↓↑
 チョウ目の成虫の多くは
 胴体に比べて大きい
 前翅・後翅を持つが
 蛹のステージにおいては
 他の分類群のものと同様に
 翅が縮められて
 胴体の側面に密着した状態にあり
 蛹の形状を一見しただけで
 成虫の形状を知るのは難しい
 ハエ目の蛹の多くは
 成虫とまるで似ていないように見えるが、
 これは彼らが蛹化の際脱皮せず
 幼虫の外骨格がそのまま硬化して
 繭の代わりとなり
 その内側で実際の蛹化が行われる
 ↓↑
 蛹は短い糸を出して体を固定したり
 土・排泄物・自ら吐き出した糸などによって
 繭(まゆ)を作って
 その中に入ったりするものが多い
 全く動かず、休眠しているように見えるが
 体内では
 幼虫の体を構成していた
 諸器官が食細胞の働きにより
 一旦分解され
 幼虫期に摂取し備蓄した栄養分を用いて
 成虫の体を形作る基となる部位
 「成虫原基」を中心に
 新しく形態形成が行なわれる
 ↓↑
 蛹を経ず
 幼虫が
 直接成虫に変態することを
 不完全変態という
 昆虫の基本的な変態様式で
 この場合の幼虫は
 完全変態をするものと
 区別するため
 通常は
 「若虫(じゃくちゅう、わかむし)」
 と呼ばれ
 セミ(蝉・蟬・せみ)・・・世見
 カマキリ(蟷螂・螳螂・かまきり)
         ・・・鎌 切り・杜父魚
 トンボ(蜻蛉)・・・・秋津・安芸津阿木
 バッタ(飛蝗・蝗)・・貼った・張った
            場った・話った
 ゴキブリ(蜚蠊・御器噛(ごきぶり))
     「御器=ふたつきの椀嚙(かぶ)り」の転
      蜚=非+虫
      蠊=虫+廉=虫+广+兼
             ・・兼(か)ねる
・・兼(ひろ)く
            ・・・兼愛(ケンアイ)
 など
ーーーーー
 ・・・ムシ、「蜚蠊」を「兼愛する」って???・・・
 墨家主義・・・?
 ゴキブリ=芥虫(アクタムシ)=角虫(ツノムシ)・・・
 「御器所(ごきそ)」って名古屋だけれど・・・
 名古屋、大須の「ごきぶり」はデッカかった・・・
 「ネズミ」もネコぐらいデッカかった・・・
ーーーーー
 虫めづる姫君
 虫愛づる姫君を愛ずる右馬佐の物語
 ↓↑
 この姫君ののたまふこと、
 「人々の、花、蝶やとめづるこそ、
  はかなくあやしけれ。
  人は、
  まことあり、
  本地たづねたるこそ、
  心ばへをかしけれ」
 とて、
 よろづの虫の、恐ろしげなるを取り集めて、
 「これが、成らむさまを見む」
 とて、さまざまなる籠箱どもに入れさせたまふ。
 中にも
 「烏毛虫の、
  心深きさましたるこそ
  心にくけれ」
 とて、明け暮れは、
 耳はさみをして、
 手のうらにそへふせて、
 まぼりたまふ。」
 ・・・
 「人に似ぬ心のうちは
  烏毛虫の名を・・・かはむし=皮虫・烏毛虫=毛虫
  とひてこそ
  言はまほしけれ」
  右馬佐、
 「烏毛虫に
  まぎるる
  まゆの毛の末に
  あたるばかりの人は
  なきかな」
 と言ひて、笑ひて帰りぬめり。
 二の巻にあるべし。
ーーーーー
 ・・・???・・・「二の巻にあるべし」って?・・・
 ナイ・・・